Web Syllabus(講義概要)
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時系列・空間データモデリング
英文名Time Series and Spatial data Modeling
科目概要未来工学研究科(修士課程)生命データサイエンス専攻修士1年後期、専門科目、選択、講義、2単位
科目責任者 力丸 佑紀
担当者(※は実務経験のある教員) 力丸 佑紀
講義室

授業の目的

一見無味乾燥に見える複素関数論や数理統計学が、時系列・空間データ解析の理解を深める上で重要な役割を果たすことを理解する。理論的で数学的な評価が実践的なデータやモデルの扱いに大きな影響を与えることを学び、理論による裏付けの重要性を理解する。

教育内容

統計学の中でもやや特殊な位置づけにあり、数学的な側面の重みが大きい時系列・空間データ解析を、スペクトル表現の本質を理解することによって学ぶ。主に定常過程におけるモデルとそのパラメータ推定について学び、その適切性の評価について学ぶ。

教育方法

パワーポイントや板書による講義形式ですすめる。また適宜課題を提出し、その解答を示すことにより知識の定着を図る。
講義中の課題についての重要なコメントは受講者全員で共有する。

卒業・学位授与の方針と当該科目の関連

DP2

授業内容(シラバス)

項目内容担当者日時
1時系列・空間データ時系列データ、空間データの定義を学び、具体例を通してその特殊性を理解する。力丸 佑紀
9/22③
2時系列の定常性定常性と自己相関係数の概念を学び、自己共分散関数をスペクトルで表現することによって理解を深める。力丸 佑紀
9/29③
3時系列のスペクトル表現さまざまな弱定常過程の例を通してスペクトル表現の本質と数学的な扱いを習得する。力丸 佑紀
10/6③
4弱定常時系列の分解ウォルドの分解定理とMA表現、AR表現について学び、イノベーションの概念を理解する。力丸 佑紀
10/13③
5時系列モデル1時系列モデルの代表的なモデルとしてARモデルを扱い、要求される条件を数学的に検討する。力丸 佑紀
10/20③
6時系列モデル2ARモデルのパラメータとスペクトル密度関数の推定について学び、モデル選択や関連するモデルにも触れる。力丸 佑紀
10/27③
7時系列モデル3MAモデル、ARMAモデルなどの時系列モデルに触れ、それぞれの概念や要求される条件の違いに注目して学ぶ。力丸 佑紀
11/10③
8空間自己回帰モデル1時系列データと空間データの違いを明確にした上で、代表的な空間モデルであるSARモデルとCARモデルについて学ぶ。力丸 佑紀
11/17③
9空間自己回帰モデル2SARモデルにおけるパラメータ推定法の問題点を、推定量の性質を検討することによって評価する。力丸 佑紀
12/1③
10空間自己回帰モデル3SARモデルの問題点を解消するために提案された様々な近似尤度による推定量を評価することにより、数理統計学に必要な概念を深く理解する。力丸 佑紀
12/8③
11回帰項を含む空間自己回帰モデル1代表的な回帰項を含む空間自己回帰モデルとしてSLMやSEMなどについて学ぶ 。力丸 佑紀
12/9③
12回帰項を含む空間自己回帰モデル2回帰項の誤差に定常性を仮定した場合のSLMやSEMにおけるパラメータ推定について数学的に学ぶ。力丸 佑紀
12/15③
13回帰項を含む空間自己回帰モデル3SLMやSEMのパラメータ推定に有効なパラメータ範囲について数学的な側面と数値計算の側面両方からアプローチして理解を深める。力丸 佑紀
12/22③
14空間グラフィカルモデル空間グラフィカルモデルの基礎を学び、具体例を用いながら理解を深める。力丸 佑紀
1/5③
15まとめ全体の確認と復習。力丸 佑紀
1/19③
No. 1
項目
時系列・空間データ
内容
時系列データ、空間データの定義を学び、具体例を通してその特殊性を理解する。
担当者
力丸 佑紀
日時
9/22③
No. 2
項目
時系列の定常性
内容
定常性と自己相関係数の概念を学び、自己共分散関数をスペクトルで表現することによって理解を深める。
担当者
力丸 佑紀
日時
9/29③
No. 3
項目
時系列のスペクトル表現
内容
さまざまな弱定常過程の例を通してスペクトル表現の本質と数学的な扱いを習得する。
担当者
力丸 佑紀
日時
10/6③
No. 4
項目
弱定常時系列の分解
内容
ウォルドの分解定理とMA表現、AR表現について学び、イノベーションの概念を理解する。
担当者
力丸 佑紀
日時
10/13③
No. 5
項目
時系列モデル1
内容
時系列モデルの代表的なモデルとしてARモデルを扱い、要求される条件を数学的に検討する。
担当者
力丸 佑紀
日時
10/20③
No. 6
項目
時系列モデル2
内容
ARモデルのパラメータとスペクトル密度関数の推定について学び、モデル選択や関連するモデルにも触れる。
担当者
力丸 佑紀
日時
10/27③
No. 7
項目
時系列モデル3
内容
MAモデル、ARMAモデルなどの時系列モデルに触れ、それぞれの概念や要求される条件の違いに注目して学ぶ。
担当者
力丸 佑紀
日時
11/10③
No. 8
項目
空間自己回帰モデル1
内容
時系列データと空間データの違いを明確にした上で、代表的な空間モデルであるSARモデルとCARモデルについて学ぶ。
担当者
力丸 佑紀
日時
11/17③
No. 9
項目
空間自己回帰モデル2
内容
SARモデルにおけるパラメータ推定法の問題点を、推定量の性質を検討することによって評価する。
担当者
力丸 佑紀
日時
12/1③
No. 10
項目
空間自己回帰モデル3
内容
SARモデルの問題点を解消するために提案された様々な近似尤度による推定量を評価することにより、数理統計学に必要な概念を深く理解する。
担当者
力丸 佑紀
日時
12/8③
No. 11
項目
回帰項を含む空間自己回帰モデル1
内容
代表的な回帰項を含む空間自己回帰モデルとしてSLMやSEMなどについて学ぶ 。
担当者
力丸 佑紀
日時
12/9③
No. 12
項目
回帰項を含む空間自己回帰モデル2
内容
回帰項の誤差に定常性を仮定した場合のSLMやSEMにおけるパラメータ推定について数学的に学ぶ。
担当者
力丸 佑紀
日時
12/15③
No. 13
項目
回帰項を含む空間自己回帰モデル3
内容
SLMやSEMのパラメータ推定に有効なパラメータ範囲について数学的な側面と数値計算の側面両方からアプローチして理解を深める。
担当者
力丸 佑紀
日時
12/22③
No. 14
項目
空間グラフィカルモデル
内容
空間グラフィカルモデルの基礎を学び、具体例を用いながら理解を深める。
担当者
力丸 佑紀
日時
1/5③
No. 15
項目
まとめ
内容
全体の確認と復習。
担当者
力丸 佑紀
日時
1/19③

到達目標

時系列データと空間データの特徴を理解し、弱定常過程の共分散関数などをスペクトルで表現できるようになった上で、弱定常空間モデルにおけるパラメータ推定の適切性と理論の有用性について説明できる。

評価方法

講義内での課題(60%)とレポート(40%)の結果から総合的に判断する。

準備学習(予習・復習等)

【講義時間外に必要な学習の時間:60 時間】
予習:事前に指定する資料を読み、疑問点を明確にしておくこと。
復習:時間内に終了しなかった演習問題に取組む。

備考・その他

講義に関する時間外での質問はイントラネット上で対応し、受講者全員で共有する。
【関連科目:データモデリング特論、生物多様性モデリング】
※学部科目「確率の数理「尤度とモデリングの数理」は、必要に応じて聴講することを推奨する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書配布資料あり
参考書時系列解析 (統計学One Point)柴田里程共立出版
参考書Statistics for Spatial DataNoel A.C. Cressie Wiley-Interscience
教科書
署名
配布資料あり
著者・編者
発行所
参考書
署名
時系列解析 (統計学One Point)
著者・編者
柴田里程
発行所
共立出版
参考書
署名
Statistics for Spatial Data
著者・編者
Noel A.C. Cressie
発行所
Wiley-Interscience