英文名 | Biodiversity Modelling | |
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科目概要 | 未来工学研究科(修士課程)生命データサイエンス専攻修士1年後期、専門科目、選択、講義、2単位 | |
科目責任者 | 島津 秀康 | |
担当者 | (※は実務経験のある教員) 島津 秀康 | |
講義室 |
生物多様性の概念を数理的な枠組みから理解し、データ解析とモデリングの実践を通して、生物多様性の計量的評価とモデリングの枠組みを学ぶ。
これまで学んできた数学とモデリングの概念が、生物多様性評価の枠組みをどのように構築するのか、抽象的理論と具体的データの橋渡しをしながら議論する。具体と抽象を自由に行き来する、データサイエンティストとして重要な素養を養う。
数理的背景を講義しながら、各回、実データ解析の演習を取り入れ実践的理解も深める。主にデータ解析言語Rを用いる。
講義中の課題についての重要なコメントは受講者全員で共有する。
DP1、DP2
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 生物多様性とは何か | 時代と共に変化してきた、社会での生物多様性に関するイメージと期待される役割について。 | 島津 秀康 | 9/22④ |
2 | 生態系の階層構造と数理 | 生態系における「個体−個体群−群集」の加法構造と定式化。 | 島津 秀康 | 9/29④ |
3 | 個体レベルのモデル1 | 生活史としての成長と微分方程式モデル。 | 島津 秀康 | 10/6④ |
4 | 個体レベルのモデル2 | 生活史としての発生、繁殖、死亡と確率過程モデル。 | 島津 秀康 | 10/13④ |
5 | 個体レベルのモデル3 | 生活史としての発生、繁殖、死亡と点過程モデル。 | 島津 秀康 | 10/20④ |
6 | 個体群レベルのモデル1 | 個体群の時間的サイズ変化と微分方程式モデル。 | 島津 秀康 | 10/27④ |
7 | 個体群レベルのモデル2 | 個体群の空間分布と空間点過程モデル。 | 島津 秀康 | 11/10④ |
8 | 個体群レベルのモデル3 | 個体群の時空間分布と環境要因を記述する回帰型モデル。 | 島津 秀康 | 11/17④ |
9 | 群集レベルのモデル1 | 個体数と種数の数理と観測誤差モデル。 | 島津 秀康 | 12/1④ |
10 | 群集レベルのモデル2 | 種間交互作用とコピュラモデル。 | 島津 秀康 | 12/8④ |
11 | 群集レベルのモデル3 | 生物多様性ホットスポットと集積性。 | 島津 秀康 | 12/9④ |
12 | 生物多様性指標とモデル1 | α,β,γ多様性と情報理論。 | 島津 秀康 | 12/15④ |
13 | 生物多様性指標とモデル2 | α,β,γ多様性と指数分布族の尤度比。 | 島津 秀康 | 12/22④ |
14 | 生物多様性指標とモデル3 | α,β,γ多様性と拡張ピタゴラス定理。 | 島津 秀康 | 1/5④ |
15 | まとめ | 全体の総括と確認を行う。 | 島津 秀康 | 1/19④ |
理論背景を理解しながら生物多様性のモデリング及び量的評価ができるようになる。
講義内での課題(60%)とレポート(40%)の結果から総合的に判断する。
【講義時間外に必要な学習の時間:60 時間】
予習:事前に指定する講義資料を読み、疑問点を明確にしておくこと。
復習:時間内に終了しなかった演習問題に取組む。
講義に関する時間外での質問はイントラネット上で対応し、受講者全員で共有する。
【関連科目:データモデリング特論、時系列・空間モデリング】
※データ解析言語Rに習熟し、学部科目「確率の数理」「尤度とモデリングの数理」は、必要に応じて聴講することを推奨する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布資料あり | ||
参考書 | Biological Diversity: Frontiers in Measurement and Assessment | Anne E. Magurran, Brian J. McGill | Oxford University Press |
参考書 | Entropy and Diversity | Tom Leinster | Cambridge University Press |
参考書 | The Species-Area Relationship | Thomas J. Matthews, Kostas A. Triantis and Robert J. Whittaker | Cambridge University Press |