英文名 | Statistical Physics | |
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科目概要 | データサイエンス学科3年前期、3群科目、選択、講義、2単位 | |
科目責任者 | 谷森 達 | |
担当者 | (※は実務経験のある教員) 谷森 達、 石井 良樹 | |
講義室 |
物理学や物理化学における基本原理である熱力学を理解する。また、温度、熱、エントロピーやエネルギーなどの巨視的な物理量を微視的な記述から導出し、統計力学の基本概念を理解する。
物質科学で学んだ熱力学の復習からはじめて、統計力学の導入である気体分子運動論、二項分布とポアソン分布、リウヴィルの定理を解説する。そして基本原理である等確率の原理、エルゴード仮説、そして古典統計力学であるミクロカノニカル分布、カノニカル分布、グランドカノニカル分布について解説する。
各回の講義時に配布する資料を用いて講義を行う。講義内容の理解と定着を図るために、随時演習問題を配布する。演習問題については講義内で解説する。
小テストや課題については次の講義で解説を行う。演習問題の解答は配布する。講義に関する質問は対面やメールなどで個別に対応し、場合によっては講義内で紹介して情報共有する。
DP3、DP4
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 熱と温度、熱力学第0法則 | 熱と温度の定義、熱力学第0法則を理解する。 | 谷森 達 | 4/10④ |
2 | 理想気体、状態方程式 | 理想気体とその状態方程式、実在気体の状態方程式について理解する。 | 谷森 達 | 4/17④ |
3 | 熱力学第1法則 | 熱力学第1法則、比熱と断熱変化を理解する。 | 谷森 達 | 4/24④ |
4 | 熱力学第2法則 | カルノーサイクル、熱力学第2法則を理解する。 | 谷森 達 | 5/8④ |
5 | エントロピーと熱力学第3法則 | エントロピー、エントロピー増大の法則を理解する。 | 谷森 達 | 5/15④ |
6 | 内部エネルギーとエントロピー、自由エネルギー | 内部エネルギーとエントロピーとの関連、そしてヘルムホルツの自由エネルギーとギブスの自由エネルギーについて理解する。 | 谷森 達 | 5/22④ |
7 | 1回〜6回までの演習問題 | 演習問題及びその解説により、1回〜6回までの講義内容の理解度を深める。 | 石井 良樹 | 5/29④ |
8 | 統計力学への導入 | 統計力学を学ぶ上で基礎となる物理数学を身につける。 | 谷森 達 | 6/5④ |
9 | 気体分子運動論 | 気体分子運動論からマクスウェルの速度分布について理解する。 | 谷森 達 | 6/12④ |
10 | 二項分布とポアソン分布 | 酔歩を例として、二項分布、ガウス分布、そしてポアソン分布について理解する。 | 谷森 達 | 6/19④ |
11 | リウヴィルの定理、等確率の原理とエルゴード仮説 | リウヴィルの定理、統計的平衡状態、等確率の原理、そしてエルゴード仮説を理解する。 | 谷森 達 | 6/26④ |
12 | ミクロカノニカルアンサンブルとエントロピー | ミクロカノニカル分布と孤立系のエントロピーについて理解する。 | 谷森 達 | 7/3④ |
13 | カノニカルアンサンブル、グランドカノニカルアンサンブル | カノニカル分布とグランドカノニカル分布について理解する。 | 谷森 達 | 7/10④ |
14 | 8回〜13回までの演習問題 | 演習問題及びその解説により、8回〜13回までの講義内容の理解度を深める。 | 石井 良樹 | 7/17④ |
15 | まとめ | 全体の復習を行い、データサイエンス研究分野との関わりについて知る。 | 谷森 達 | 7/24④ |
熱力学の基礎を身につけて、理想気体の平衡状態において様々な操作を行ったときのエネルギーの変化について説明できる。統計力学の基礎を身につけて、色々な孤立系における平衡状態について説明でき、熱力学と統計力学の関わりや違いを理解している。
講義内で課す小テストや課題の提出状況(20%)、定期試験(80%)を総合的に評価する。
【講義時間外に必要な学修時間:60時間】
予習:前回の講義時に指定された事柄について自身で調べておくこと。
復習:講義で配布されたプリントを読み返して、次回の講義で行われる小テストに備えること。
【科目ナンバリング:FU301-FM03】
【関連科目:物質科学、シミュレーションの基礎】
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考書 | 熱・統計力学講義ノート | 森成隆夫 | サイエンス社 |