英文名 | Exercise in Data Science Innovation | |
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科目概要 | データサイエンス学科1年後期、2群科目、必修、演習、2単位 | |
科目責任者 | 岡 浩太郎 | |
担当者 | (※は実務経験のある教員) 岡 浩太郎※、 渡辺 豪、 河野 信、 島津 秀康※、 荒井 康夫※、 小泉 麻美※、 村上 沙織※ | |
講義室 |
実学的なデータサイエンスでは、背景理解と課題設定から始まり、解析結果の展開が重要な鍵となる。この演習では、身近にある素材を用いた問題設定に関する自由な議論と、自らデータを取得し解析を通じた解決提案を、ローテーションのグループワークで実施する。これにより、問題解決技法およびデザインシンキングのエッセンス、データの見方(可視化の導入)と解析の基盤である数学的思考の重要性を実体験する。
設定した課題および課題解決の必要性を理解し、結果から相手に何らかの行動を促すためのプレゼンテーション技術について、グループワークを通じて習得する。
受講者を5つのグループ(1グループは20名程度)に分け、ローテーションで5つの項目についてそれぞれの課題について、グループワークを通じて解決し、それについてプレゼンテーションやレポートの作成を行う。演習内の課題やプレゼンテーション・レポートのフィードバックは、次回講義や講義のWEBページ上で共有する。
DP2、DP3
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 |
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1 | 分子の統計学① | サイコロとチップを使ったゲームを参加者全員で行い、エネルギーの分配の統計学について理解する。 | 岡 浩太郎 | 9/11③ |
2 | 分子の統計学② | 前回のゲームのルールを変更することで、結果がどう変わるのかをその物理的な背景を含めて理解する。 | 岡 浩太郎 | 9/18③ |
3 | 分子の統計学③ | 生命現象と統計学との関連について前回までの実験結果から検討、理解する。 | 岡 浩太郎 | 9/25③ |
4 | 公開データの入手と可視化① | 政府統計の総合窓口であるe-Statを探索し、どのような公的データが公開・共有されているかについて調べ、興味のあるデータについてダウンロードする。 | 河野 信 | 10/2③ |
5 | 公開データの入手と可視化② | ダウンロードしたデータについてExcelを用いてグラフ化し、データの性質に応じた適切な可視化の方法について理解する。 | 河野 信 | 10/9③ |
6 | 公開データの入手と可視化③ | データから読み取れることについてレポートにまとめ提出する。また、PowerPointにまとめて発表する。 | 河野 信 | 10/16③ |
7 | 物理現象におけるデータ処理① | スーパーボールを用いた跳ね返りについての簡単な実験を行い、データ処理の基本を身に付ける。 | 渡辺 豪 | 10/23③ |
8 | 物理現象におけるデータ処理② | 異なる条件において実験を行い、得られる結果に与える影響について考察する。またデータ処理の基本を身につける。 | 渡辺 豪 | 10/30③ |
9 | 物理現象におけるデータ処理③ | 身近な物理現象を通じて得られた結果をもとに自由に考察し、古典力学や熱力学の基本法則の理解を深める。 | 渡辺 豪 | 11/6③ |
10 | 医療情報データ処理の現場① | 計算しない分析(SWOT分析)の体験を通じて、分析を行う背景や目的を知ることの意味を考える。 | 荒井 康夫 | 11/13③ |
11 | 医療情報データ処理の現場② | 病院見学を行い、データ処理の現場についての理解を深める。 | 荒井 康夫 小泉 麻美 村上 沙織 | 11/20③ |
12 | 医療情報データ処理の現場③ | 医療情報特有の問題点ついて学ぶ。 | 荒井 康夫 | 11/27③ |
13 | データを解析する視点① | 実際にデータを取得し記録する体験を通して、その様式が様々であることを学ぶ。 | 島津 秀康 | 12/4③ |
14 | データを解析する視点② | データの様式の変容が、データ解析時に解析者の視点の変化に対応することを体験する。 | 島津 秀康 | 12/11③ |
15 | データを解析する視点③ | 視点を探索するためのデータ解析と、視点を表現するためのデータ解析の違いを議論する。 | 島津 秀康 | 12/18③ |
データサイエンスに関して全く経験がない場合でも、身近な話題を材料に、「データを自分で取得して加工する」、「データサイエンスの数理的な背景を理解する」、「自分の考えを分かりやすく説明する」、これらができるようになる。
各項目の演習内容についてプレゼンテーションまたはレポートの課題(計5項目)を課し、その結果から総合的に評価する(100%)。
【講義時間外に必要な学修時間:60時間】
予習:事前に各担当者が予習項目を設定し、その内容について調べておく。
復習:次回の演習までに課された課題について検討を行い、レポートやプレゼンの準備を行う。
演習内容に関する質問はメールや対面で個別に対応する。
【科目ナンバリング:FU202-CF01】
【関連科目:未来工学データサイエンス概論】
(岡)企業研究所での神経科学・イメージング研究経験をもとに、画像解析の考え方や具体的な応用例について解説する。
(島津)政府研究所でのデータ解析とモデリング研究経験をもとに、データの取得と適切な記述形式及びその変容について解説を行う。
(荒井)医療機関での情報管理者及び医療クオリティマネジャーとして医療の質向上活動や医療安全活動に携わってきた経験をもとに、医療現場におけるデータ管理と活用方法の実際について解説する。
(小泉)大学病院での専門的実務経験(診療情報管理士認定、国際診療情報管理士認定)を踏まえ、医療現場のデータ処理ついて解説する。
(村上)大学病院での専門的実務経験(診療情報管理士認定)を踏まえ、医療現場のデータ処理ついて解説する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考書 | 演習前に適宜配布資料を用意する |